古代エジプト時代の「太陽療法」を起源とし、長い歴史をもつカラーセラピー。
現在では、色の力を利用して心身を整える心理療法として広まり、心のケアだけではなく、リラクゼーションのひとつとして美容室やエステサロンで実施されることもあります。
カラーセラピーというと、ファッションや小物に色を取り入れて気分を整える、というイメージがあるかもしれません。
もちろんそれも間違いではありませんが、カラーセラピーは色のプロである「カラーセラピスト」のサポートのもと行うセラピーで、自分らしさ・強み弱み・課題に気付くきっかけになります。
それはカラーセラピーでは「色は心の状態を表すもの」とされ、色を使って自分でも気付いていない心の状態を知ることができるからです。
今の自分にモヤモヤしているとき、進む道に迷っているとき、自分のことが好きになれないとき。
そんなとき、自分の心の声に気付かせてくれるのが、カラーセラピーです。
色の力とプロのサポートをかりて、自分の心の声に耳を傾ける時間を作ってみるのはいかがでしょうか?
カラーセラピーで利用する色の力
冒頭で「カラーセラピーは色の力を利用する」と言いましたが、色の力といっても、カラーセラピーでは色の力を2つのパターンで利用しています。
1つ目は、色自体が人に与える影響を利用することです。
例えば赤やオレンジなどの暖色は、交感神経を刺激し心拍と血圧を上げ、心身とも興奮状態にし、青系の寒色は副交感神経を刺激し、心拍と血圧を下げ、興奮状態を落ち着かせます。
また、白いお皿にのったショートケーキと、青いお皿にのったショートケーキでは、どちらが美味しそうにみえるでしょうか?
「白いお皿」と答える人が多いでしょう。
それは食べ物を美味しく見せる色がある一方、そうではない色があるからです。
私たちは気がつかないうちに、色に感覚を左右されていることがあります。
このように、色自体が持つ影響力を利用します。
2つ目は、色を切り口に利用することです。
カラーセラピーには複数の技法があり、技法によって異なる点もありますが、数種~100種以上の色や色の組み合わせから、相談者が色を選ぶところからセラピーが始まるのが基本です。
それぞれの色には意味があり、カラーセラピストは、相談者が選んだ色の意味を切り口に、相談者が自分と向き合えるように会話をサポートします。
相談者本人も気づいていない、心の奥底に眠る潜在的な感情を読み取る方法として、色を使うのです。
カラーセラピーの種類
カラーセラピーには10以上の技法があるといわれ、方法・使うアイテム・読み解く対象など異なる点があります。
今回は有名な4つのカラーセラピー技法をご紹介します。
ボトルセラピーの発祥「オーラソーマ」
ボトルを使ったカラーセラピーの原点といわれ、1983年にイギリスで発祥した「オーラソーマ」。
上下2層の色の組み合わせボトルを100本以上使用して行うオーラソーマは、カラフルで見るだけでも気持ちが晴れやかになる、人気のセラピーです。
100本以上のボトルから4本選んでセラピーを行いますが、相談者が選んだ4本のボトルは「自分自身を映し出す鏡」とされ、そこから、本質・現在・課題・未来を読み解きます。
ボトルの中身は、アロマオイルや特殊な鉱物でなど体に塗ることができるもので、中身を使うことで色のパワーをより感じられるといわれています。
オーラソーマはスピリチュアルな傾向が強いので、好き嫌いが分かれることがあるでしょう。
色彩心理学をもとにした「オーラライト」
オーラソーマから派生し、色彩心理を基本に、相談者の心理分析を目的とする「オーラライト」は、1991年にイギリスで発祥しました。
上下2層に色を組み合わせた、かわいらしい丸いボトル80本を使います。
オーラライトのセラピーは、相談者の本質・現在・課題・将来を読み解くという点でオーラソーマと同じですが、スピリチュアルな傾向が抑えられ、ロジカルな傾向が強くなっています。
今の自分にフォーカスする「アヴァターラ」
オーラライトと同じく、オーラソーマから派生した「アヴァターラ」ですが、現在のみに焦点を当てる点で、2つのセラピーとは異なります。
2層のボトルを52本使い、相談者は好きな色を選ぶのですが、選ぶ本数に決まりがないのも、アヴァターならでは。
選んだ色にも、本数にも意味があり、そこから今の自分の課題や心の状態を読み解きます。
今の自分を知ることで、問題の解決方法を見いだし、自己成長やマインドの強化につなげることが目的です。
手軽にできる「TCカラーセラピー」
「TCカラーセラピー」は1994年に日本で発祥した、色彩心理がベースのセラピーです。
もともと、家族や周りの方への心のサポートのために開発されたTCカラーセラピー。
14本のカラーボトルをカウンセリングツールとし、心の奥にしまい込んでいた気持ちを言葉にし、自分と向き合うきっかけにします。
また、TCカラーセラピーはセラピスト資格が取りやすいという特徴があります。
5時間の講座受講でセラピスト認定が受けられ、受講料は20,900円とお手頃な上にのに、テキスト・カラーボトル14本もついているので、認定後はすぐにカラーセラピーを実践できます。
あなたに合うカラーセラピーは?
占いや運命に興味がある人はオーラソーマ
オーラソーマは、スピリチュアルな要素が強いといわれています。
占いが好きな人、運勢を気にする人には、とても魅力的でしょう。
セラピーにとどまらず、壮大なスピリチュアルを体感したい人には、オーラソーマがおすすめです。
納得して受け入れたい人はオーラライト
オーラソーマのスピリチュアルな要素を抑え、論理的にしたオーラライトは、頭で理解したい人におすすめです。
「カラーセラピーに興味はあるけど、スピリチュアル的なことは苦手」という人でも、色彩心理を基本にしたオーラライトの心理分析は受け入れやすいでしょう。
今の自分を知り進む先を考えたい人はアヴァターラ
自分と向き合い、自分らしさ・生き方・進む先を考えたい人にはアヴァターラをおすすめします。
自己成長やマインドの強化に繋がるカウンセリングは、毎日頑張る現代人にぴったりなカウンセリングのひとつでしょう。
カラーセラピーに興味が湧いた人はTCカラーセラピー
ここまで読んで「カラーセラピーについてもっと知りたい!」「資格も気になる!」と思った人は、TCカラーセラピーを受け、資格取得後のイメージをするのもおすすめです。
TCカラーセラピーは資格が取りやすいのでセラピストの入口にしやすいですし、どんな人がセラピストとして活動しているかを知ることができるでしょう。
色の力を味方につけよう
自分と向き合うことで得られるものがあるカラーセラピーですが、普段の生活でも色の力を感じることができます。
どんな気持ちになりたいか、自分をどう見せたいか、目的に合う色を生活に取り入れてみましょう。
色の影響力をいくつかご紹介します。
- 赤→エネルギッシュ・情熱
- 紫→優雅・神秘的
- グレー→落ち着き・都会的
- 白→純粋さ・衛生的
- 黄→好奇心・幸福
- 青→誠実さ・知的
ファッション・インテリア・持ち物・スマホの画面・ネイルなど、取り入れ方はたくさんあります。
身近なところからカラーセラピーを取り入れてみましょう。