「ヒプノセラピー」とは催眠を利用して、心身の問題を解決し、なりたい自分になるためのセラピーです。
催眠というと「怪しい」「危険なんじゃない？」と思う人もいらっしゃるかもしれませんが、ヒプノセラピーでいう催眠とは「リラックスした状態で心の内側へ入っていく」ことを意味し、心の内側とは「潜在意識」のことをいいます。
アメリカでは主に、ダイエット・禁煙・ストレスマネジメントの心理療法としてヒプノセラピーを利用しています。
人間には「顕在意識」とよばれる自覚できる意識と、「潜在意識」とよばれる自覚できない意識があり、人間の行動の90％は潜在意識によって自覚しない間に決まるといわれています。
潜在意識には胎児のときからのすべての記憶が蓄積され、その記憶は気付かないうちに私たちの行動をコントロールし、時には行動を制限したり悪影響を与えることもあるのです。
ヒプノセラピーは、自分にとって好ましくない影響を与える潜在意識を、置き換えたり取り除いたりすることで、いい影響を与えるものに変えることができるセラピーです。
ヒプノセラピーの種類
ヒプノセラピーのセッションでは解決したい問題に対してさまざまな療法を利用します。
ここでは代表的な4つの療法をご紹介していきます。
暗示療法
「暗示療法」は催眠状態の潜在意識にポジティブな言葉をかけて、不安や恐怖をなくし、理想の行動ができるよう促す療法です。
潜在意識に「あなたはできる」という言葉をかけると、潜在意識が「できる」と判断し、「できる」という土台の上に行動が生まれるようになります。
退行療法
「退行療法」は過去の出来事にさかのぼる療法で、主にトラウマ解消を目的に行う療法です。
トラウマの原因となった時の自分を癒したり、ポジティブな言葉をかけて苦しみや悲しみのイメージを取り除いたりします。
後に紹介する「インナーチャイルド療法」も「前世療法」も、退行療法の1つです。
インナーチャイルド療法
退行療法のなかでも、幼少期にさかのぼるのが「インナーチャイルド療法」です。
幼少期の経験はトラウマとなり、大人になってから心身の不調という形で現れることがあります。
インナーチャイルド療法ではトラウマの原因となる出来事のイメージを置き換え、トラウマとその時の苦しみや悲しみなどの感情とのむずび付きを変化させます。
すると、出来事の捉え方がかわり、悪影響を及ぼすトラウマではなくなるのです。
前世療法
自分の前世にさかのぼる「前世療法」は、退行療法の1つです。
前世での体験や思いを知ることで、今の自分の使命や課題を知ることができます。
現在の人間関係も、前世からの繋がりがあるのかもしれません。
今回の人生でクリアすべきことが明確になり、目的をもった人生を送ることができます。
こんな人にはヒプノセラピーがおすすめ
トラウマを乗り越えたい人
トラウマを乗り越えて自由になりたい人にはインナーチャイルド療法がおすすめです。
トラウマの原因となる出来事にさかのぼって心を整理することで、出来事の捉え方を変えたり、苦しみを取り除いたりすることができます。
幼少期の気持ちにふれると自分の考えや行動のパターンを知ることができますし、幼少期の感情の整理をするとネガティブな潜在意識をポジティブなものに変えることができます。
原因がわからない過度の恐怖症がある人
狭いところが怖い、暗いところが怖い、など何かに恐怖心をもっている人は多いのではないでしょうか。
インナーチャイルド療法で幼少期にさかのぼっても原因が見つからず、前世療法で前世までさかのぼって、やっと原因がわかることがあります。
原因に思い当たるふしのない恐怖心は、潜在意識の中に眠る前世での体験から生まれていることがあるのです。
原因のわからない恐怖心の原因をみつけ、乗り越えたい人には前世療法をおすすめします。
ダイエットに成功したい人
ヒプノセラピーを利用し、潜在意識によびかけるダイエット方法を「ヒプノダイエット」といいます。
潜在意識でダイエットの必要性を感じていないと、潜在意識はダイエットの邪魔になる感情や行動を起こしてしまいます。
潜在意識にダイエットに成功した自分を埋め込めば、「ダイエットにおやつは不要」と自覚のないうちに判断するので、おやつを食べないことは我慢ではなくなり、無理なくダイエットが成功するのです。
興味はあるけど踏み出す勇気がない人
前世療法の権威であるアメリカの精神科医である、「ブライアン・レスリー・ワイス」の著書を2冊ご紹介します。
ヒプノセラピーを受ける、受けないは別として、前世や未来世に対する考えや実例を知ると、人生について新しい角度から考えるきっかけになるでしょう。
