パチュリ精油はどんな香り?効果効能とおすすめの使い方・禁忌や注意点も解説

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古くから解毒や虫除けのハーブとして親しまれたパチュリ。その精油は、深みある個性的な香りが特徴で、オリエンタル系の香水やお香の原料として使われています。そのほか、ハンドクリームやリップクリームなどのスキンケアアイテムにも含まれており、幅広いシーンで役立つアロマです。

この記事では、パチュリ精油の効果効能や、おすすめの使い方についてご紹介します。

個性的な香りゆえに好き嫌いが分かれるパチュリ精油ですが、魅力やおすすめの取り入れ方を知って、活用の幅を広げましょう。

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目次

パチュリ精油の基本情報

名前パチュリ、パチョリ
学名Pogostemon cablin(ポゴステモン カブリン)
科名シソ科
産地インドネシア、フィリピンなど
抽出部位
抽出方法水蒸気蒸留法
ノートベースノート
香り土っぽさとウッディな印象の中に甘さを含む香り
成分パチュリアルコール、パチュレン、ブルネッセン、ノルパチュレノールなど

パチュリ精油はどんな香り?

香りの系統:オリエンタル系

パチュリ精油は、しっとりした大地を思わせる土っぽくウッディな香りの中に「甘さ」や「スモーキー」な印象がある、エキゾチックなアロマです。パチュリアルコールやノルパチュレノールという成分が、独特の香りを作り出します。香りが強く個性的ですが、心が深く落ち着く不思議な魅力に溢れています。

パチュリのオリエンタルな香りは、ブレンドアロマのアクセントや、ドラマティックなムードを演出する芳香として、幅広いシーンで活躍してくれるでしょう。

パチュリ精油の特徴

パチュリはパチョリとも呼ばれ、漢方の分野では「カッコウ」という呼び名を持つなど、多くの名称を持つ植物です。パチュリは、南インド地方のタミル語「パッチャ・イライ(緑の葉)」という言葉が元になっているとか。

インドネシアやインド、フィリピンなどの熱帯アジアで生育するパチュリは、シソ科の多年草で、1m程の高さまで成長します。熱帯を好む植物であるため、寒さに弱いのが特徴です。

古くから、ニオイ消しや入浴剤の薬草として用いられたほか、インドのカシミール地方では衣類の防虫剤として重宝されました。欧州に送るカシミアショールの間にもパチュリの葉が挟まれたそうです。

本物のインド産織物かどうかを、パチュリの香りの有無で見極められた時期があったと言われています。パチュリは、19世紀に欧州に渡り、その後植物香料としても注目を集めるようになりました

個性あふれる香りを放つパチュリ精油ですが、摘みたての葉にはほとんど香りがありません。収穫後、干して発酵する過程で、オリエンタルかつ個性的な香りが引き出されます。パチュリ精油には揮発しにくい性質があり、香りを長持ちさせる保留剤として用いられることも。

深みある香りは、現在でもエキゾチックなお香や香水などに使われ、人気を集めています。

パチュリ精油の効果効能

パチュリは、香りに深みを与えてくれる植物香料としてお香やフレグランスに使われるハーブですが、精油にはどのような働きがあるのでしょうか。

ここでは、パチュリ精油の効果や効能についてご紹介します。

パチュリ精油の効果・効能①:リラックス効果

大地を思わせる深みある香りにはリラックスを促す鎮静作用があり、緊張を解きほぐして深い落ち着きを与えてくれます。イライラや不安を感じたときには、パチュリ精油の香りで、冷静な自分を取り戻しましょう。睡眠の悩みにも効果的で、就寝前や就寝中の芳香としてもおすすめです。地に足がついたような、心の安定をもたらしてくれるため、瞑想時の芳香にも適しています。

パチュリ精油の効果・効能②:抗炎症作用

パチュリ精油は、炎症を抑える効果でも知られています。アトピー性皮膚炎の原因物質であるTARCに精油が与える影響を調べた研究では、パチュリ精油が顕著なTARC産生阻害を示しました。

出典:(公社) 日本アロマ環境協会 | 炎症の原因物質TARCに精油が与える影響

炎症を鎮めるほか、痛みやホルモンの乱れによる不調にも働きかけるため、筋肉痛や関節痛、月経痛の緩和にも用いられます。

パチュリ精油の効果・効能③:消化器系のトラブルに◯

漢方としても知られるパチュリには、体を温める作用があるとされています。冷えや血行不良がある場合にパチュリ精油を用いると良いでしょう。腸の水分量を調整する働きもあり、製薬会社の研究では香りを嗅ぐだけで排便を促す「緩下作用」が期待できることが示されています。

便秘や消化不良など、消化器系のトラブルに、芳香浴やトリートメントで取り入れるのがおすすめです。

パチュリ精油の効果・効能④:スキンケア効果

パチュリ精油には炎症を鎮める効果に加え、皮膚細胞の再生を促す作用もあるため、スキンケアとの相性がよいアロマです。シワやたるみが気になる肌にはアンチエイジングとしての効果を発揮してくれます。また、殺菌作用や収斂作用があることから、ニキビや吹き出物が気になる肌のケアにもおすすめです。

希釈濃度を守り、スキンケアローションやマッサージオイルなどで取り入れてみてください。

パチュリ精油の効果・効能⑤:虫除け効果

パチュリ精油の個性的な芳香成分の中には、虫が嫌がる成分が含まれています。特に、ダニ避けに効果がるとされているため、衣類や布団の虫除けにおすすめです。ディフューザーなどで香りをお部屋に広げるほか、天然成分の芳香剤やファブリックスプレーとして暮らしに取り入れる方法があります。

パチュリ精油のおすすめブレンド

パチュリ精油は、力強く個性あふれる香りから、好き嫌いが分かれるアロマでもあります。しかし、ほかの精油と組み合わせると香りに深みを出すアクセントになるため、ぜひ試してみてください。

独特な香りを和らげ、爽やかに楽しみたい場合は、ラベンダーやローズ、ベルガモットなどと組み合わせるのがおすすめです。そのほか、樹木系のローズウッドなどと相性がよいことで知られています。

また、精油は揮発する速度が速い順に「トップノート」、「ミドルノート」、「ベースノート」という3タイプに分類できます。パチュリ精油はベースノートに分類されるため、香りの持続性のバランスとしては、トップノートタイプやミドルノートタイプの精油と組み合わせるのがおすすめです。なお、香りが長時間続くため、使用量に注意しましょう。

ここでは、パチュリ精油とのブレンドにおすすめの精油を目的別にご紹介します。

以下を参考に、自分好みのブレンドアロマを作ってみましょう。

リラックス&スキンケア

  • ラベンダー
  • ローズ
  • ゼラニウム
  • フランキンセンス
  • サンダルウッド
  • スイートオレンジ

虫除け効果

  • ゼラニウム
  • レモングラス

消化器系の不調緩和に

  • スイートオレンジ
  • クラリセージ

パチュリ精油のおすすめの使い方

パチュリ精油は高いリラックス効果で心を穏やかに保つだけではなく、便秘などにも働きかけてくれる心強いアロマです。アロマストーンなどのアイテムを使えば、気軽に香りを楽しめます。

スキンケアや消化器系の不調に役立てたい場合は、キャリアオイルで希釈してトリートメントオイルとして活用しましょう。そのほかにも、次のような方法で、暮らしに取り入れるのがおすすめです。

なお、植物の有効成分を高濃度に含む精油は、刺激が強く、肌に直接使用することができません。

AEAJ日本アロマ環境協会では、ボディ使用時は1%以下、フェイス使用時は0.1~0.5%以下の濃度を目安に、精油を希釈して使用するよう定めています。(0.05ml/滴)

アロマスキンローションの作り方(完成量50ml)

皮膚の再生を促す作用や炎症を抑える作用、収斂作用が期待できるパチュリ精油は、スキンケアの味方です。

以下のレシピを参考に、肌の調子を整えるスキンローションを作ってみましょう。年齢肌やニキビ肌などの悩みにもアプローチしてくれます。

おすすめブレンドで紹介した精油と組み合わせて、自分の肌や好みに合わせたスキンローションを作るのもいいですね。

用意するもの
  • パチュリ精油…2滴
  • ラベンダー精油…2滴
  • ゼラニウム精油…1滴
  • 水または精製水…40ml
  • 無水エタノール…5ml
  • グリセリン(保湿成分)…5ml
  • 用具…ビーカー、ガラス棒(または竹串)、保存容器(遮光性のビン)
STEP
ビーカーに無水エタノールと精油を入れる
STEP
ガラス棒でよく混ぜる
STEP
芳香蒸留水とグリセリンを加える

STEP2までで作った材料に芳香蒸留水とグリセリンを入れてよく混ぜます。

STEP
遮光性のビンに移す
STEP
完成

※精油は水性の素材と混ざりにくいので、必ず最初に無水エタノールと混ぜ合わせてから、他の素材を加えましょう。
※さらっとした使い心地がお好みの方は、グリセリンを入れずに作成してください。
※直射日光を避けて保管し、毎回容器をよく振ってから使用しましょう。
※水を使用しているため、1~2週間を目安に早めに使い切りましょう。

アロマハンドクリームの作り方(完成量30g)

抗炎症作用で知られるパチュリ精油は、ハンドクリームで肌荒れケアに役立てるのもおすすめです。

好みの香りと組み合わせて、お気に入りのハンドクリームを作ってみましょう。

用意するもの
  • パチュリ精油…2滴
  • スイートオレンジ精油…2滴
  • ラベンダー精油…1滴
  • キャリアオイル…28ml
  • ミツロウ…2g
  • 用具…ビーカー、ガラス棒、コンロ、鍋、保存容器(遮光性のビン)
STEP
キャリアオイルとミツロウをビーカーに入れる
STEP
弱火で湯煎にかける
STEP
粗熱が取れたら精油を加える

ビーカーをお湯から取り出し、粗熱が取れたら精油を加え、素早く混ぜ合わせる。

STEP
保存容器に移す

保存容器に移したら、蓋を開けたまま、完全にさめて固まるまで置いておく。

STEP
完成

※湯煎の際は、火傷に注意してください。また、ビーカーの中にお湯が入らないように気をつけて行いましょう。
※ミツロウが付着した用具は、固まらないうちに拭き取るか、洗い流してください。
※上記は濃度が0.5%を超えるレシピなので、顔に使う場合はもう少し低濃度で作成しましょう。
※高温多湿や火気を避けて保管し、1ヶ月を目安に早めに使い切りましょう。

パチュリ精油を扱う際の禁忌・注意点

パチュリ精油をアロマテラピーの観点から効果的に取り入れるために、禁忌事項や注意点を押さえておきましょう。

気をつけたいポイントがあります。パチュリ精油は、強く個性的な香りを持つため、少量ずつ心地よいと感じる程度に楽しみましょう。スキンケアにもおすすめの精油ですが、肌タイプには個人差があるため、パッチテストなどで試しながら慎重に使うことが大切です。

また、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをする成分が含まれているため、妊娠初期の使用は控えましょう。

そのほか、アロマテラピーで使用する精油を扱う際に、特に注意が必要な場合もあります。「まずはここから!アロマ初心者のための香りの楽しみ方とアロマオイルの選び方」

では、精油を選ぶときや扱う際の注意点も紹介しています。こちらも参考に、安全にアロマを楽しみましょう。

まとめ

今回は、オリエンタル系の香水やお香などで親しまれる、パチュリ精油についてご紹介しました。

個性的で力強い香りですが、実は漢方の分野でも知られ、身体を温めながらイライラや不安を包み込んでくれる不思議な魅力に溢れたアロマです。

癒しの時間に、自分に合った方法で取り入れてみてください。

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この記事を書いた人

アロマテラピー検定1級/WEBライティング実務士/
WEBライターとして活動中。セルフケアとしての「アロマテラピー」に出会い、植物の力に魅了されました。
日頃から精油やハーブを愛用しており、その魅力を多くの方に知っていただきたいと考えています。
また、「自分の綴る文章で、読む方の役に立ちたい」という想いのもと、記事執筆に取り組んでいます。記事の内容が、少しでも皆さまの「癒し」につながると幸いです。

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