マンダリン精油はどんな香り?効果効能とおすすめの使い方・禁忌や注意点も解説

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マンダリンは、やさしい香りが人気の柑橘です。日本のみかんのように皮が剥ぎやすくて扱いやすいため、食用として重宝されており、スイーツや料理に使われるイメージを持つ方も多いかもしれません。アロマテラピーの世界でも、マンダリンの果皮から得られる「マンダリン精油」は人気が高いアロマです。

今回は、マンダリン精油の効果や効能、おすすめの使い方についてご紹介します。リラックス効果やスキンケア効果があり、癒しの時間にぴったりな精油なので、アロマテラピーにおける魅力を確かめてみてください。

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目次

マンダリン精油の基本情報

名前マンダリン
学名Citrus reticulata(キトルス レティクラタ)
科名ミカン科
産地インド、中国、イタリアなど
抽出部位果皮
抽出方法圧搾法
ノートトップ~ミドルノート
香りやさしい甘さと酸味が広がる香り
成分リモネン、γ-テルピネン、α-ピネン、ミルセンなど

マンダリン精油はどんな香り?

香りの系統:柑橘系

マンダリンは、「みかん」のような甘く芳醇な香りが人気のアロマです。同じミカン科でも、スイートオレンジのグループとは異なり、爽やかさよりも甘味が際立つ印象です。

穏やかな甘い香りは、尖った気持ちや不安な気持ちに安心感を与えてくれます。

マンダリン精油の特徴

インド・アッサム地方原産のマンダリンは、ミカン属の常緑低木で、交雑しながら世界中に広がったと言われています。日本のデコポンやポンカン、温州みかんなどもマンダリンと同じ仲間に属する柑橘です。

白い花を咲かせて秋から冬に実るマンダリンは、皮が剥ぎやすく香りも良いため、しばしばスイーツなどの原料に使われます。また、マンダリンの皮を乾燥させたものを「陳皮」と言い、漢方の分野でも親しまれているそうです。植物名は、マンダリンと呼ばれた中国の高級官僚に捧げられた果実だったことに由来するのだとか。

マンダリンの果皮から得られる精油は、柑橘系精油の中でも甘さやフルーティー感が印象に残るアロマです。なお、圧搾法により、柑橘の果皮から得られる精油の中には「光毒性」を持つものがあります。

しかし、マンダリン精油は、これまで臨床的に「光毒性」が確認されたことはありません。光毒性とは、光感作用を持つ物質を肌につけて紫外線にあたることで、シミや炎症などが起きることです。フロクマリン類を成分に含むベルガモットやレモン、グレープフルーツなどの精油が、光毒性に注意すべきアロマとして知られています。

肌に安心して使えるだけでなく、香りもやさしいマンダリン精油は、子どもの芳香浴にもおすすめです。

マンダリン精油の効果・効能

マンダリンは、食用としても親しまれる柑橘ですが、アロマテラピーで使用する精油にはどのような働きがあるのでしょうか。ここでは、マンダリン精油の効果や効能についてご紹介します。

リラックス効果

鎮静作用があるリモネンという成分を含み、活発になった交感神経を穏やかに鎮めてくれます。緊張やイライラで心が乱れたときに使うとよいでしょう。また、柑橘系の瑞々しく温かい香りは、疲れた心を元気にしたいときにもぴったりです。

考え事をしてなかなか寝付けないときに、リラックス効果で心地よい眠りに導いてくれます。肌にも比較的安心して使えるため、お風呂上がりにマンダリン精油を使ったオイルでトリートメントをしたり、就寝前や就寝中の芳香として楽しんだりするのもおすすめです。

スキンケアにも○

マンダリン精油は、柑橘の果皮から得られる精油ですが、肌にも比較的安心して使えるアロマです。皮膚を軟化させて、細胞の成長を促すため、シワやたるみが目立ちにくい肌へ整えてくれます。また、刺激が少ないため、妊娠線の予防や改善に使われることも。

主成分リモネンやγ-テルピネンは、血行を促す作用を持つため、冷えやむくみが気になるときにも改善をサポートしてくれます。

抗菌作用

殺菌作用があるため、マンダリンのよい香りをお部屋に広げるだけでも、清潔な空気を保ってくれます。また、スイートオレンジ精油などと同様に、親油性の成分を多く含むことから、油汚れに効果的です。マンダリン精油を使ったアロマスプレーを、キッチン掃除などに活用するとよいでしょう。

また、γ-テルピネンには抗炎症作用があるため、風邪や花粉症の季節の呼吸器系トラブルにも役立てることができます。

消化器系のトラブルに

マンダリン精油には、腸を動かす作用があるため、消化不良や便秘の改善につながるとされています。リラックス作用により、ストレス性の腹痛や吐き気などを緩和する効果や、軽い食欲不振を改善する効果も期待できます。

マンダリン精油とおすすめブレンド

精油はいくかの種類を組み合わせることで、香りに深みが出たり、相乗効果が期待できたりするメリットがあります。マンダリン精油は香りがよく、使いやすいアロマですが、甘さが強いと感じる場合は、フローラル系やハーブ系、樹木系などの爽やかなアロマを組み合わせるのがおすすめです。

また、精油は揮発する速度が速い順に「トップノート」、「ミドルノート」、「ベースノート」という3タイプに分類できます。マンダリン精油はトップ~ミドルノートに分類されるため、香りを長く楽しみたい場合には、ミドルノートタイプやベースノートタイプの精油と組み合わせるのがおすすめです。

ここでは、マンダリン精油とのブレンドにおすすめの精油を目的別にご紹介します。

以下を参考に、自分好みのブレンドアロマを作ってみましょう。

リラックス効果

  • ラベンダー
  • パイン
  • ローズウッド

スキンケア効果

  • ゼラニウム
  • ネロリ
  • パルマローザ

消化器系のトラブルに

  • グレープフルーツ
  • ローマンカモミール
  • スイートマージョラム

マンダリン精油はこのような方におすすめ

マンダリン精油の特徴や効果などをお伝えしてきましたが、ここでは具体的にどんな方におすすめなのかをご紹介しています。

以下を参考に、さらに効果的にアロマを使いこなしてみてください。

  • 緊張やイライラを鎮めてリラックスしたい方
  • 精神的な疲れを軽減して元気になりたい方
  • 睡眠の悩みを改善したい方
  • 冷えやむくみを解消したい方
  • 便秘や腹痛などを和らげたい方
  • 食欲不振を改善したい方
  • シワやたるみなどのスキンケアに活用したい方
  • 妊娠線の予防や改善に役立てたい方
  • 呼吸器系のトラブルを緩和したい方
  • 料理やクレヨンなどの油汚れをきれいに落としたい方など

マンダリン精油のおすすめの使い方

マンダリン精油はリラックス効果で心を穏やかに保つだけではなく、消化器系や呼吸器系のトラブル、スキンケアにも役立つアロマです。

気軽にリラックスしたいときには、火や電気を使わずに芳香浴ができる「アロマストーン」などのアイテムを使って香りを楽しみましょう。また、マンダリンは香りがよく、香水にも使われる植物香料なので、オリジナルのフレグランスアイテムを作るのもおすすめです。

そのほか、次のような方法で日常生活に役立ててみてください。

なお、植物の有効成分を高濃度に含む精油は、刺激が強く、肌に直接使用することができないため、注意が必要です。

AEAJ日本アロマ環境協会では、ボディ使用時は1%以下、フェイス使用時は0.1~0.5%以下の濃度を目安に、精油を希釈して使用するよう定めています。(0.05ml/滴)

アロマバスソルト

バスソルトには、血行を促し、温浴効果を高めてくれる作用があります。同じく血行促進作用やリラックス作用を持つマンダリン精油と組み合わせると、バスタイムがさらに寛ぎの時間になるでしょう。ここでは、マンダリン精油を使ったアロマバスソルトの作り方をご紹介します。

用意するもの

・マンダリン精油…3滴

・ラベンダー精油…1滴

・ゼラニウム精油…1滴

・バスソルト…50g

・キャリアオイル…5ml

・用具…ビーカーなどの容器、ガラス棒(竹串でもOK)、計量スプーン

  1. ビーカーにキャリアオイルを入れ、精油を加える。
  2. ガラス棒でよく混ぜ合わせた後、計量スプーンでバスソルトを加える。
  3. ②を混ぜ合わせたら、浴槽のお湯(約200l)に加える。

※お好みでハーブを加えて楽しむのもおすすめです。

※バスソルトは、天然塩やエプソムソルト(硫化マグネシウム)などを用意しましょう。エプソムソルト以外の天然塩や精油成分は、使い続けることで風呂釜の劣化を早める可能性があるため、追い焚きや循環機能を使わないようにしてください。

トリートメントオイルの作り方 完成量50ml

鎮静作用や血行促進、肌に嬉しいスキンケア効果などが期待できるマンダリン精油を使えば、いやし効果抜群のトリートメントオイルが作れます。

毎日のケアに活用してみてはいかがでしょうか。

なお、植物の有効成分を高濃度に配合する精油は、刺激が強く、肌に直接使用することができないため、注意が必要です。

AEAJ日本アロマ環境協会では、ボディ使用時は1%以下、フェイス使用時は0.1~0.5%以下の濃度を目安に、精油を希釈して使用するように定めています。(0.05ml/滴)

用意するもの

・マンダリン精油…5滴

・パルマローザ精油…3滴

・キャリアオイル(植物油)…50ml

・用具…ビーカー、ガラス棒(竹串でもOK)、遮光性の保存容器

  1. ビーカーにキャリアオイルを入れ、精油を加える。
  2. ガラス棒でよく混ぜ合わせ、保存容器に移したら完成。

※キャリアオイルは、肌馴染みの良いスイートアーモンドオイルやマカデミアナッツオイルがおすすめです。そのほか、保湿効果の高いホホバオイルなどがあります。

※上記はボディ用のレシピですが、精油濃度を0.1~0.5%以下にすると、フェイス用として使用することもできます。肌タイプにも個人差があるため、パッチテストを行うなどして慎重に使いましょう。

※直射日光や高温多湿を避けて保管し、1ヶ月以内を目安に早めに使い切りましょう。

マンダリン精油を扱う際の禁忌事項と注意点

マンダリン精油は甘くやさしい香りを持ち、子どもと過ごす空間でも使いやすいアロマです。以下のポイントに注意しながら、マンダリン精油を取り入れてみましょう。

マンダリン精油は光毒性がほとんど心配ない柑橘系精油であり、皮膚にも比較的安心して使用できますが、主成分リモネンが酸化すると刺激を感じる場合があります。肌に使用した直後の直射日光は避けたほうが無難です。

敏感肌の方は特に注意し、パッチテストを行うなど、慎重に使いましょう。保管方法や使用期限も守り、正しく扱うことが大切です。

最後に

今回は、お菓子の原料や香水、スキンケア商品など、身近なアイテムに活用されている柑橘、マンダリンの精油についてご紹介しました。子どもの芳香浴にもおすすめでき、スキンケアにも使えますが、香りの感じ方や肌タイプの個人差を考慮して少しずつ試しましょう。

心をやさしく元気づけてくれる穏やかな香りは、ほかのアロマとも馴染みやすいため、オリジナルの組み合わせを楽しんでみてください。

なお、「【初心者向け】アロマの始め方|揃えるもの・おすすめのアロマ・扱い方の注意点」では、精油を選ぶときや扱う際の注意点も紹介しています。こちらも参考に、安全にアロマを楽しみましょう。

精油には、それぞれに特徴があり、多様な効果・効能を持っています。

もっとアロマを知って、暮らしに取り入れたい!と思ってくださった方は、ぜひほかの精油を紹介した記事もチェックしてみてください。

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この記事を書いた人

アロマテラピー検定1級/WEBライティング実務士/
WEBライターとして活動中。セルフケアとしての「アロマテラピー」に出会い、植物の力に魅了されました。
日頃から精油やハーブを愛用しており、その魅力を多くの方に知っていただきたいと考えています。
また、「自分の綴る文章で、読む方の役に立ちたい」という想いのもと、記事執筆に取り組んでいます。記事の内容が、少しでも皆さまの「癒し」につながると幸いです。

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