アロマの香りでリラックスできる理由とおすすめのアロマ10選

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忙しい毎日で疲れた心と身体を休めるためには、リラックスできる環境を整えることが大切ですよね。

アロマオイルの中には、リラックス効果を高めてくれるものがあります。

そこでこの記事では、まったり癒されたいリラックスタイムにおすすめのアロマと、その取り入れ方などをご紹介します。

なお、ここでのアロマオイルは、アロマテラピーで使用される天然植物成分100%の精油(エッセンシャルオイル)を指しています。

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目次

なぜアロマにリラックス効果があるのか


そもそも、どうしてアロマなどの植物の「香り」にリラックス効果があるのか、気になったことはありませんか?

「香り」は窒素や炭素などの小さな化合物でできており、例えば、ラベンダー精油は、リナロール、酢酸リナリル、酢酸ラバンジュリルなどの成分が複雑に混ざり合うことで「ラベンダーの香り」を特徴づけています。

これらの香り成分は、鼻から嗅ぐと脳に伝わり、自律神経やホルモンバランスを整える器官に直接作用します。

自律神経は、昼間や活動している時に活発になる「交感神経」と、夜間やリラックスしている時に活発になる「副交感神経」の2種類がバランスよく働くことで、私たちの健康を保っています。

精油の中には、自律神経やホルモンのバランスを整え、副交感神経の働きを優位にする成分を含むものなどがあり、気持ちを落ち着かせ、リラックス状態に導いてくれるんです。

リラックスしたいときにおすすめのアロマ10選


では、数あるアロマオイルの中で、一体どれがリラックス効果を高めてくれるのでしょうか。

ここでは、疲れたとき・不安を感じた時など、自分をゆっくり癒すためにおすすめの精油を具体的に10種類ご紹介します。

なお、特に妊産婦、高齢者、病気療養中、処方されている薬がある方などは医師や専門家に相談してからアロマテラピーを利用するようにしてください。また、3歳未満の幼児は芳香浴以外は行わないようにしましょう。

ラベンダー

ラベンダーは、地中海原産のシソ科の植物で、すっきりとした中にフローラルな香りが感じられるのが特徴です。アロマテラピーの代表的な精油で、馴染み深い香りの一つではないでしょうか。

副交感神経の働きを優位にしてくれるため、リラックス効果が高く、イライラ・不安を解消して心を落ち着かせてくれます。

睡眠中の芳香浴で、質の高い睡眠とすっきりとした目覚めが得られたという報告もあります。

しかし、万能の精油と呼ばれるラベンダーの効果は、それだけではありません。

細胞の活性化や抗炎症作用が認められており、古くからスキンケアにも使われてきました。

また、トリートメントに使用することで、ストレスを和らげ、免疫を高める効果も期待できます。

ラベンダー精油は比較的安心して使えますが、妊娠中は医師に相談するなど慎重に扱いましょう。

スイートオレンジ

スイートオレンジは、熱帯から温帯の広い地域で栽培されていて、果皮から得られる精油は、心地よい爽やかな香りが特徴です。

リラックス効果と適度な高揚効果があるため、落ち込んだ気分を明るくし、和ませてくれたり、やる気を高めたりしてくれます。就寝前・就寝中の芳香浴により、安眠効果やすっきりした目覚めが得られたという報告もあるほどです。

リモネンを約90%含んでおり、親油性があるため、油汚れを落とす際にも活躍します。

また、リモネンは皮膚や粘膜に対して刺激を与える性質があるため、肌への長期の使用や高濃度での使用には注意が必要です。

ベルガモット

ベルガモットはイタリアを原産とするミカン科の植物で、爽やかでグリーンな印象の柑橘系の香りは、男女を問わずとても人気です。果実は苦味が強く食用には向きませんが、紅茶のアールグレイの香り付けや化粧品の香り付けなどに幅広く使われているので、アロマ初心者でも馴染みのある方が多いかもしれません。

ベルガモット精油には、ラベンダー精油に多く含まれる、酢酸リナリルやリナロールという成分が含まれており、ストレスや精神疲労に働きかける効果があります。

ラベンダーやスイートオレンジと同様、就寝前や就寝中に香らせて楽しみましょう。

ただし、ベルガモットは「フロクマリン類」という成分を含み光毒性があるため、もし肌に使用した場合はしばらく日光・紫外線を避ける必要があります。

光毒性…日光・紫外線に反応し、皮膚に炎症や色素沈着を起こす性質

ネロリ

ビターオレンジの花から得られるネロリ精油は、世界最初の香水「ケルンの水」のベースと言われており、上品でフローラル感あるシトラスの香りが特徴です。

「天然の安定剤」と呼ばれるほど、不安を鎮め幸福感を与えてくれる作用があり、リラックスタイムに向いていることから、就寝前や就寝中の芳香浴におすすめです。

また、皮膚細胞に働きかける作用はスキンケアにも有効で、トリートメントに使うことで、乾燥やシワの改善が期待できます。果皮から取れる柑橘系精油よりもマイルドで、肌にも比較的安心して使えるのが嬉しいポイントです。

ジャスミン

ジャスミンは、フローラル感の中にややスパイシーな印象がある、エキゾチックな香りです。

精神を高揚させる酢酸ベンジルや、精神を鎮静させる安息香酸ベンジルという成分を含み、精神面に働きかけるタイプの精油です。

快楽ホルモンと呼ばれるドーパミンの分泌を促すことで、気持ちを楽観的にし、多幸感をもたらす効果があります。不安や無気力感も解消するので、リラックスしたいときにもおすすめです。

また、体を温める作用があり、風邪などの際にも使われてきました。

さらに、ホルモンバランスを整える働きがあり、生理痛やPMS(生理前症候群)にも有効とされ、女性の心強い味方です。

ジャスミン精油は少量でも香りが強いため、1滴から様子を見ながら少しずつ使ってください。

また、他の素材で薄めて肌に使う場合は皮膚刺激に注意し、妊娠中・授乳中の使用も避けましょう。

ローマンカモミール

キク科の植物、ローマンカモミールの花から得られる精油は、りんごのように甘くフルーティで温かみある香りが特徴です。そのやさしい香りは、活発になった神経系を鎮静する働きがあるため、緊張やイライラを取り除いて安らぎを与えてくれます。

なかなか眠りにつけない時にも、リラックスできておすすめです。

また、頭痛や筋肉痛、神経痛を和らげる効果に加え、抗炎症作用・抗アレルギー作用により、花粉による目・肌の痒み、乾燥を緩和してくれると言われています。

さらに、ローマンカモミール精油を希釈したホホバオイルでセルフトリートメントを行ったところ、肌のキメが整ったという報告もあるほど、さまざまな効果が期待できる精油です。

ただし、通経作用があるため、妊娠初期の肌への使用は避けましょう。

ローズオットー

バラの華やかさと甘さを持つローズオットー精油の香りは、ストレスや不安、悲観を和らげて、精神の安定と安らぎをもたらし、気持ちを明るくしてくれる作用があります。

また、女性ホルモンのバランスを整える精油としても有名で、PMS(生理前症候群)や更年期の不調にも効果的です。

抗炎症作用によるニキビの改善や、収斂作用や保湿作用による美肌効果も高いため、化粧品などにも広く使用されています。アロマトリートメントオイルや化粧水を作成し、セルフケアに役立てるのもおすすめです!

ただし、ローズオットーの精油もホルモンバランスに働きかける作用があるため、妊娠中・授乳中の使用は控えましょう。

ゼラニウム

ゼラニウムは、フウロソウ科の植物で、精油は葉から得られます。ローズオキサイドという成分を含み、ローズに似たやさしい香りを持ちながら、ハーブの爽やかな印象もあるため、生活に取り入れやすく、女性に人気の高い香りです。

自律神経を整え、精神的なストレスからくる不調を和らげてリラックスさせてくれる効果があります。また、ローズ精油と同じ成分を多く含み、ホルモンバランスの乱れからくる不調やスキンケア効果が期待できるため、高価なローズ精油の代用品としても使われてきました。

さらに、体内の余分な水分や老廃物の排出を促すことから、トリートメントに使用すれば、むくみ解消・セルライトの除去にも効果的です。

ローズ同様、女性ホルモンに影響を与える成分を含むため、妊娠中・授乳中の使用は控えてください。

ヒノキ

ヒノキは入浴剤の香料にも使われますし、木目が美しく加工しやすい性質から、ヒノキ風呂や日本の歴史的建造物にも広く使われてきた植物です。

精油は、森林浴を思わせる香りが特徴で、深い呼吸を促してくれます。鎮静作用を持つ成分や強壮作用を持つ成分を含んでいるため、リラックスして疲れを癒したい時だけではなく、気分転換をしたい時にもおすすめです。

また、血行促進作用があり、トリートメントで使用すると、冷え性やむくみ改善効果も期待できます。さらに、消臭・防虫効果もあるため、アロマスプレーに活用すれば、衣類やマスクの消臭、お部屋の掃除に役立てることができます。

ただし、皮膚刺激のある精油なので、トリートメントなどで肌に使用する際は低濃度から少しずつ試してください。さらに、妊娠中の使用はNGとされています。

サンダルウッド

サンダルウッドは、日本では「白檀(びゃくだん)」という名前で親しまれ、古くからお香の原料として使用されてきました。また、深い呼吸を促すことから、インドなどでは瞑想時の薫香として使われていることで有名です。

穏やかで長く持続するお香のような香りは、神経系の興奮を冷ますため、ストレスや不安を和らげたり、頭痛や不眠などの悩みを解消してくれたりという効果が期待できます。

血行を促進してくれるので、冷えやむくみを改善してくれる効果もあり、トリートメントにも向いています。

さらに、喉の痛みや咳など、呼吸器系のトラブルに働きかける作用もあり、芳香浴に使うことで不調を和らげてくれるのでおすすめです。

ただし、妊娠初期の使用は控えてください。また、うつ状態の方は、かえって気持ちが落ち込む可能性があるため、使用を避けた方がよいでしょう。

手軽にリラックスできるアロマグッズ

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どんなアロマがリラックスタイムに向いているのかをご紹介してきましたが、特に疲れている時には「アロマを手軽に」取り入れられることも重要ですよね!

ここでは、簡単にアロマを楽しむことができる方法をいくつかご紹介します。

マグカップで

マグカップや洗面器など、家にあるものでアロマを楽しめる方法です。

マグカップなどの容器に半分ほどお湯を張り、精油を1~2滴垂らすと、蒸気で香りを素早く広げることができます。使用後は容器をよく洗い流す必要があるので、芳香浴専用の容器を作っておくのがおすすめです。

やけどに気をつけ、容器に顔を近づけすぎないようにしましょう。

アロマストーンで

アロマストーンは、電気も火も使わないアイテムで、アロマ初心者の方にもおすすめです。

素焼きや石膏でできており、精油を直接数滴垂らして使います。精油の香りの強さや好みに応じて使用する量を調節しましょう。

おしゃれなものが数多く販売されているため、インテリアに馴染むものを選ぶのも楽しいですね!


ただし、火を使うタイプは置き場所や取り扱いに注意しましょう。また、アロマポットの中にも電気や火を使わないタイプがあり、アロマストーン感覚で楽しむことができます。さらに、キャンドルなどを炊いて、香りを広げるタイプのアロマポットもあり、「香り」と「炎の揺らぎ」のダブル効果で癒しを得ることができます。

木製アロマポット

キャンドル式アロマポット

アロマディフューザー

噴射式や超音波式など、さまざまな種類があり、好みや部屋の広さに応じて選ぶことができます。コンパクトサイズやコードレスのものを選ぶと、より気軽にアロマを楽しめます。

自宅で本格的にアロマテラピーを取り入れる方法

アロマの香りに慣れてきたら、もっと本格的に精油を楽しみたいと思う方もいるかもしれません。

そんな方はぜひ、次の方法を参考にしてみてください。

湿布法

タオルなどを温めたり・冷やしたりしたものを身体の一部にあて、コリや炎症を抑える方法。

一般的には、温湿布は肩こり・頭痛・生理痛などに効果があるとされ、冷湿布は炎症や腫れを抑えるために効果的と言われています。

また、精油の原液は刺激が強いため、肌に使用する時には植物油や水性の素材で希釈して使いましょう。

AEAJ日本アロマ環境協会では、ボディ使用時は1%以下、フェイス使用時は0.1〜0.5%以下の濃度を目安に、精油を希釈して使用するよう定めています。(精油0.05ml/滴)

[su_box title=”用意するもの” box_color=”#5c6d35″]

  • 精油…1~3滴
  • 用具…タオル・手拭いなど、洗面器
  1. 洗面器に半分ほど熱めのお湯(冷湿布の場合は水)を張り、精油を加えます。
  2. タオルを浸し、精油がついた面を内側にして折り畳み、しっかり絞って水気を取ります。
  3. やけどに注意し、精油が直接肌につかないようにしながら、コリや痛みが気になる部分にあてます。

温湿布におすすめの精油:ラベンダー(腰や肩の疲れ)、ローマンカモミール(生理痛)など

冷湿布におすすめの精油:ラベンダー(足の疲れに)、ゼラニウム(日焼けの後に)など

※精油によっては、タオルに色がつくものがあるので注意しましょう。
※中には刺激を感じやすい精油もあるため、タオルをあてる時間や場所も調節しながら行いましょう。

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アロマバス

好みの香りや効果により精油をチョイスして、温浴効果とリラックス効果で心と身体を癒しましょう。

ここでは、肌への湯の感触を和らげてくれる、重曹を使ったアロマバスのやり方をご紹介します。

[su_box title=”用意するもの” box_color=”#5c6d35″]

  • 精油…1〜5滴
  • 無水エタノール…5ml
  • 重曹(食用)…大さじ2
  • 用具…ビーカーなどの容器、ガラス棒、計量スプーン

容器に無水エタノールと精油を入れて混ぜます。重曹を加えてよく混ぜ、浴槽のお湯(約200l)に入れます。

お湯をためている間に入れると、よく混ざるのでおすすめです。

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アロマでハンドトリートメント

手にはたくさんの神経が集中しており、ハンドトリートメントを行うことで、血行を促進したり、疲労からくるストレスを改善できたりします。また、精油を併用することで、よりリラックス効果を高めることができるのでおすすめです。

アロマトリートメントオイルの作り方(完成量30ml)

[su_box title=”用意するもの” box_color=”#5c6d35″]

  • 精油…1〜6滴
  • 植物油(キャリアオイル)…30ml
  • 用具…ビーカー、ガラス棒、保存容器(遮光性)

ビーカーに植物油を入れ、精油を加える。香りの強さ・好みにより精油量を調節する。

ガラス棒で混ぜ合わせたら、保存容器に移す。

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ハンドトリートメントの方法

親指と人差し指でもう片方の手の指を挟み、らせんを描くように指の付け根から指先にかけてやさしく擦りましょう。

指1本ずつ行ったら、手指全体をストレッチします。

反対側の手も同様に行いましょう。

また、人差し指の骨と、親指の骨が交わる場所にある「合谷(ごうこく)」というツボをやさしくマッサージすると、肩こりやストレスに効果的と言われています。

※アロマオイルを肌に使う際の注意点

光毒性を持つ精油(グレープフルーツ、ベルガモット、レモンなど)をアロマバスやトリートメントで肌に使った後は、しばらく日光・紫外線を避けましょう。

また、皮膚刺激のある精油(柑橘系、スパイス系、ペパーミント、ティートリーユーカリイランイランジャスミン、レモングラスなど)の使用は希釈濃度が0.5%以下の低めの濃度になるよう調節し、安全に使用しましょう。(精油0.05ml/滴)

セラピストのアロマセラピーで上質なリラックスを

アロマトリートメントは、精油の香りとトリートメントの相乗効果が期待できるのがメリットです。自律神経のバランスを整えるほか、血液やリンパ液の流れをよくし、余分な水分や老廃物を排出できるので、美容のためにも嬉しいですよね。

また、疲れが蓄積している時や、上質なリラックスを体験したい時には、次のようなセラピストのアロマトリートメントやリフレクソロジーが受けられるお店を利用することも有効です。

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アロマでリラックスする方法まとめ

今回は、リラックスしたいときにおすすめの精油と、その取り入れ方などについてご紹介してきました。

毎日を健やかに過ごすためには、気持ちを落ち着かせたり、疲れた身体を癒したりするリラックスタイムがとても大切です。

あなたもぜひ、お気に入りのアロマを手に入れて、心や身体が心地よく癒やされるのを実感してみてください。

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この記事を書いた人

アロマテラピー検定1級/WEBライティング実務士/
WEBライターとして活動中。セルフケアとしての「アロマテラピー」に出会い、植物の力に魅了されました。
日頃から精油やハーブを愛用しており、その魅力を多くの方に知っていただきたいと考えています。
また、「自分の綴る文章で、読む方の役に立ちたい」という想いのもと、記事執筆に取り組んでいます。記事の内容が、少しでも皆さまの「癒し」につながると幸いです。

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